一周忌(その2)

1年前、妻の葬儀も終え、1か月たったころ。高校の同窓会東京支部の新年会がありまして、気は進まなかったのですが、名前ばかりの会長をやってましたので、幹事に引きずりだされ出席しました。

その時に、16,7年前に奥さんを無くした同窓生がいて、話を聞くと立ち直るのに1年くらいかかったというのですな。

「へーそんなに長くかかるのか、タマランチ会長やなぁ・・・」と思っておりました。

いま、1年たって振り返ってみると、私の場合は1か月ちょっとで立ち直っていたような気がします。心が冷たいのかもしれませんが・・・

東日本大震災の時に、復興か、復旧かなんて言い方がされていましたが、配偶者を無くした場合は旧に復するということはありえないでしょうね。仮に後妻さん(なんだか古いいいかただね)と一緒になったとしても、新たな生活ルールを1から立ちあげるわけで、その同窓生も「再婚なんてめんどくさい」といっておりました。

今の私の気持ちは、なんといいますか、パラリンピックの選手のようなもので・・・・片足が根元から切断される大事故に遭遇したようなものですね。一応、傷口が塞がって退院するのに2か月ほどかかったということでしょうか。
いまは義足を使って、日常生活にはなんの支障もありませんし、飛んだり走ったりもしておりますが、何らかの喪失感はありますね。
足先が痒いと思ってうっかり掻いてもそこには足がないような・・・・・・

かといって、無くした足を思い出してメソメソしているかというと、そうでもなくて、ま、いろいろ残された人生の楽しみを見つけておるわけで、言ってみれば「不便ではあるが、不幸ではない」といったところでしょうか。

哲学者の山折哲雄さんが、『「ひとり」の哲学』の中で言っておられますが、「孤独でなにが悪い」。

本当にそう思いますね。日本はマスコミを筆頭になにか孤独を悪いことのように書き立てますが、気楽な面もありますね。鴨長明さんのように四畳半の小屋を引っ張って放浪する気はありませんけどね。

極上の冗談ネタを考えついたときに(極上と思っているのは本人だけですけどね)、すぐにそばの女房殿に披歴できないのは残念ですね。
50年も一緒だったわけですから、「つー」といえば「かー」と、馬鹿にしながらも冗談をわかってくれたわけですからね。

仕方がないから、ピアノのお師匠さんに披歴したところ。「???・・・?」という顔をされまして、この冗談のどこが面白いかということを説明する情けなさ。説明してから「おほほほ。なーんだそうだったの」なんて受けてもね。参りますね。

49日が過ぎるまではなにかと、追いかけられているような気もしましたが、それを過ぎてしまうと、今から考えるとすでに立ち直っていたような気もします。あくまでも、片足なくした喪失感とともに立ち直ったということですけどね。ま、人によって違うのでしょうけどね。

つらつら考えてみるに、入院して1週間で意識不明、3週間で死亡というのは、急な話ではありますが、すい臓がんの宣告を受けて何か月もじわじわと真綿で首を絞められるような療養生活を強いられるよりはよかったんではないかと。入院の直前までテニスをしていたんですからね。
あれよあれよというまに意識がなくなるというのは、いま世に理想とされるピンピンコロリのようなものではないかと思いますね。
かといって、交通事故でその日のうちに息を引き取るというのも残されしものとしてはちょっときついものがありますしね。

残される亭主の側としても、80いくつかになって体力・気力・知力も衰え切ったときに伴侶を失うともっとがっかり感というのが出てくると思いますのでね。
どうせ残されるのなら、こちらに気力のあるうちに残された方がまだ、立て直す力がありますのでね。バラックだけど。

(負け惜しみじゃないの?)と自問自答しているのですが、どうもそうでもないらしく、ま、淡々と生活しておるのでございます。
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この記事へのコメント

むろくみ
2020年12月10日 22:47
あれから一年が過ぎましたね。
今年の2月にお会いした時には、体重が落ちていて、当然ですが、淋しさが溢れていました。
その後、ブログをチェックしながら、見守り介護を続けてきました。
家事も何でも出来て、アイディア料理も面白いし、色々と忙しそうに過ごしている様子を見ていましたよー。
これからも勝手に見守りまーす!
風船屋店主toMUrokumichan
2020年12月11日 08:21
う、う・・・見守り介護してくれてありがとうね。いま、涙で洗面器が一杯になりました。2月頃はまだ痩せていたかもね。3度の食事はちゃんと食べていたんだけどね。何もしないで痩せるというのは不思議なものですね。バナナダイエットとかリンゴダイエットなどなど、いろいろなダイエットありますけど、配偶者に死んでもらうのもいいかも。「配偶者ダイエット」
去年の10月頃までは夏太りで、84Kgと自己最高レベルでしたが、2月ごろは76Kgまで減ってましたね。もっとも今は順調に回復して(笑)82Kg台ですけどね。相当激しく泳がないと水泳1000m程度では減らないということがわかりました。イザとなったら再婚して、配偶者ダイエットやらないと。
市販のカレールーに「追いクミン」をするたびに、「クミちゃん見守ってね」とお願いすることにしました。よろしく