曼陀羅

いま、東京国立博物館 平成館で「国宝 東寺 空海と仏像曼陀羅」という特別展が開催されております。


京都に4年も下宿しておりながら、東寺というのは行ったこともなく、当時は(注:ダジャレではありません)何の関心もなかったのですが・・・・・

この歳になってくると、空海が設置した「立体曼陀羅」(正式名称が何というのかわかりませんが)が気になって、このまま死ぬのはいけんなぁと思っておるのであります。
死ぬまでに一度は見ておきたいと・・・・・

曼陀羅というのはいろいろあるようですが、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅が有名でそのほかに詳細マニュアルみたいな曼陀羅もあるようです。

普通は平面図であらわされているのですが、東寺には空海が「この世界というのはこういう風になっておるのではないか」と各如来、菩薩、明王、天をそれぞれに配置して置いたらしいのです。

空海が中国にわたり、恵果という僧侶から密教のすべてを譲り受けて帰国したわけで、密教というのは理屈ではなく直感で師から弟子へ譲るものなので、中国では譲り受けた弟子がおらず、密教の本流は日本で発展したわけですね。

へ?密教?曼陀羅?そんな非科学的で時代遅れなものを・・・・なんていうのは簡単なんですが、いまわれわれが科学的と称して理解している事象だって、本当に正しいかどうかなんてわからないのとちゃいますか?

果てのない全宇宙の中に数え切れない銀河系のようなものが無数にあって、その中の銀河系の中の太陽系のなかの地球が太陽の周りをぐるぐるまわり、太陽は太陽でまた銀河系の中を回り、地球の中のいろいろな物質は分子が原子が、電子が原子が、原子核が・・・・・なんてね、無限の回る回るシステムで維持されていて・・・
その間に、ブラックホールがあり、ホワイトホールもあり・・・・なーんて思ってるんじゃないですか。

「ほんとに見てきたんですか?」

ま、こんなものは直感的に感じるしかないわけですな。

空海はそういうものを、大日如来を宇宙の中心に置き、その周辺に4体の如来、合計5如来を置き、その周りに5菩薩を置き、それを囲むように明王を配し、それを守るように「毘沙門天」のような「天」を置いたということらしおす。

それを実際に見て、何か感じることができたら「こりゃ儲けものでっせ」と・・・・・いつかは見に行こうと思っておったのですが・・・・・

東寺にある21像の内、15像が東京に出張してきてくれるということで、ま、機会があれば全体を現地で見るとしても、生きている間に、一部でも見て置こうと、雨模様ですることがないから行ってまいりました。ほいほい。

雨の中を並ぶのは嫌だなぁと思っておりましたら、いやはや意外と人気がないのか、天気予報が悪かったからすいていたのか、並ばないではいれました。
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まぁ、3Dマンダラというか、立体曼陀羅というのはこういうイメージのものなんですけどね。
これは雑誌の写真なんですが・・・・・
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だいたい如来というのは修行も終わって、悟りをひらいた仏ですから、髪は螺髪といって、奈良の大仏さんのように、イボイボねじねじで服装もチョー地味なんですね。
菩薩というのは修行中の身ですから、まだ俗世間のしがらみがちょっと残ってるというのか、お釈迦さまの貴族時代の服装を参考にして、冠なんか冠っているわけですがね。これもそれほどおもしろくない。

やっぱり、ヒンドゥー教とか土着の宗教の影響をうけた、明王たちとか、天なんかがものすごくおもしろいですね。

むかしの土着のインドはドラビダ族なんかを中心に生活をしていたのですが、そこに印欧語族のアーリア人が「あーりぁ?」という間もなく攻め入ってきて、支配。ドラビダ族はスードラなどの奴隷、あるいは不可触賤民となって苦しい生活を強いられるわけです。
そこで、頼れるものはなんでも頼り、拝み、祈るということになり、密林の孔雀のようなものまで拝むわけですね。孔雀というのは悪食で、コブラでもなんでも食べてしまうらしく、そこから毒にまけない体を得るという信仰ができてくるわけですね。
それが密教に吸収され、孔雀明王になったりするわけですから、とにかくおもしろい。

持国天、増長天、多聞天、広目天などなど、もっている武器を見るだけでもおもしろい。
オイラはごぼう天とかイカ天も好きだけどね。
全身にヘビを巻き付けている、軍荼利(ぐんだり)明王とか、脚が6本・顔も6面という大威徳明王とか、ほーんと見ていてあきない。
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まぁ、日本の博物館・美術館というのはだいたいが、あれを撮っちゃぁいかん、これを撮っちゃぁいかん、声出すな、息するなとかうるさいのですがね。
もっとも今日のは仏像を借りてきているから、東寺の許可がないと撮影もできないわけですね。

撮影は端からあきらめて入場したら、な、な、なーんと帝釈天だけは写真を撮っていいというじゃありませんか。

なんでも東寺側が1枚くらいはいいんでないかいと許可してくれたらしいのですね。

東寺の帝釈天というと、東寺の中でも、いや日本の仏像の中でも一番のイケメンで有名ですからね。
もっとも、仏とか、菩薩、明王、天などに男と女があるわけもなく、イケウーメンかもしれませんがね。
そんなことはどうでもいいのです。ま、遠慮なく撮らせていただきました。
それがこれです。
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イヤー本当に端正なお顔どすなぁ
ありがたや、ありがたや
入場料の元がとれたような・・・・・(と罰当たりのじじぃが言っております。)

この記事へのコメント

sazae3
2019年05月15日 14:54
興味深く見せて頂いております。解説が素晴らしいのでとても興味がわきます。私は持っているものの武器よりも載っているものの意味が知りたくなりました。

ありがとうございます。自分で観に行かなきゃね。

その当時でもこんなに端正なお顔立ちをしている人が居たのでしょうか?
お陰様でGGさんのブログで見た運慶展以来すっかりはまっています。

皆様何か台座に載っておられますが、東寺の帝釈天が象さんに載っていて、一番男前とか?意味がある事なのでしょうか?

2019年05月17日 04:37
密教のことはよくわかりませんが、帝釈天はわりとどれをみてもすっきりとした顔になっているみたいですね。インド人はアーリア系の人たちは彫りのふかい美形が多いですが、この像のように切れ長の目は中国経由であるためでしょうね。乗り物はほとんどが像で(理由はわかりません。インドでは普通ですね(笑))、戦いのときは二頭立ての黄金の馬車に乗ると、本には書いてあります。インドでの本名はシャクロー・デーバーナーム・インドラというらしいですが、そのシャクローが伝わっているうちに釈となり、インドラは天主あるいは帝という意味らしくて、帝釈天というのはそこからきていると、手元の本に書いてありました。
sazae3
2019年05月17日 07:51
お早うございます。
よく理解できましたが、気になるところがあれば足を運んで観に行くべきですね。
ありがとうございました。