ブリとブラ

千葉県というところのある町に爺さんがふたり住んでいました。

もちろん他にもいろいろな人達が住んでいるのですが、この街はお年寄りが多く、道を歩いているのもお爺さんとか、お婆さんが多いのです。
この街が出来た時は、子供も多かったのですが、それぞれ、大きくなってみんな独立して、年寄りだけが残ったのですね。

二人のおじいさんはそんな中の二人で、ひとりはお尻の括約筋が年の為緩んでしまい、歩くたびに「ぶりっ、ぶりっ」とオナラをするので、みんなから「ブリさん」と呼ばれていました。

もう一人のお爺さんは、2年半前に退職し、毎日ブラブラしているので、みんなから「ブラさん」と呼ばれていました。
もちろんブラブラしているのはブラさんばかりではありませんが、いかにも暇だという顔をしてブラつくのでブラさんと呼ばれていたのです。

ブラさんは、秋田犬という大きな犬を飼っていて、いつも散歩をさせています。
おとなしい犬なのですが、大きいので途中であった人はちょっと横に避けて通ります。ブラさんは内心、ちょっと得意な気持ちがして、「おとなしいから大丈夫ですよ」とニコニコしてあるいています。


ある日、向こうからブリさんが「ぶりっぶりっ」と歩いてきました。
よくみると犬のようなものを連れています。

「やぁ、ブリさん。おはようございます。犬を飼われたのですか」
「やぁ、ブラさん。おはようございます。いやなにね、犬づれも楽しそうなもので、買ってきたのですよ」ぶりっ。

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「それにしても、随分、胴が長くて足の短い犬ですね。ダックスフントですか。名前はなんとつけられました?」
「いや、そんな長い名前の種類ではなかったと思いますがね。名前はアリゲタとつけました」

その時、ブラさんの秋田犬が、普段はおとなしいのに、何を感じたのか「うあわん、うわん」と大きな声で吠えました。

「あ、コラコラ、どうしたキリタンポ!」秋田犬はキリタンポという名前だったのですね。
あわててブラさんは引きとめます。

しかし、すでにブリさんのイヌに飛びかかっていたキリタンポ、どこをどうしたか、いきなり「きゃんきゃんきゃん!」と泣いて逃げようとします。

足の短い、胴のながいアリゲタは何事もなかったように、平然としています。

「いやーアリゲタというのですか、小さいけど強いイヌですね」

「イマまぁ・・・尻尾を切って、毛皮を貼り付ける前は、たしかワニといってましたからね。ちょっと噛むちからはあるのかも」

いくぞ、アリゲタ、といいながら、ブリさんはブリっブリっといいながら歩いて行きましたとさ。おしまい。

余談ですが、ブリさんはじっと立っている分にはオナラは出ないのですが、歩きだすと腹圧がかかって、オナラが出てしまうのですね。

これを「アルキヘデルの原理」といいます。

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