第九

「なんやお前もか。エラそうなこと言ってても、意外とみーちゃんはーちゃんやな」と言われそうですけどね。
そうなんです。フェルナンデス。年末には一発「第九」を聞くことになっておるのであります。
ギリギリまで忙しい年もあるし、必ずというわけではないのですけど・・・・

もちろん、ベートーベンさんの交響曲第9番のお話です。

この曲が日本で初めて演奏されたのは1918年。第一次世界大戦が終わった時に、この時には賢く連合国側についていた日本が敗戦国のドイツの捕虜を預かって、徳島の捕虜収容所に収容していたのですね。
その時に捕虜達が年末に、演奏会をやったのが最初というのが定説ですね。本当かどうかわかりませんが・・・

捕虜の中の有志を集めて、オーケストラが編成できたとしたら、そのころのドイツの音楽の実力というのはすごかったのですね。
特に音楽家ばかり集めて捕虜にしたということはないと思いますが・・・・・


日本で年末にやることになったのは、戦後の貧しい頃に、派手な音楽をやって年越しの餅代を稼ごう、第九だったら声楽家も稼げるし・・・というようなことのようですが。

いまの欧州連合でも公式の祝賀音楽はこの第九の「歓喜の歌」に決まっているようですし、ベルリンの壁が崩れた時の祝祭にも使われていましたから、喜んでいるのは日本人だけではなさそうです。


さてGGもいちいちナマを聞きに行くほどのファンではありませんので、CDを聞くだけなんですけどね。

指揮者フルトベングラー、バイロイト祝祭管弦楽団のCDを1枚。伝説の名演ですね。
他にはカールベーム指揮、ウィーンフィルのものを1枚、持っているだけです。もちろんフルトベングラー盤1枚があれば充分ですがね。
左の方がフルトベングラー盤
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このおじさんがフルトベングラー
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”振ると、ベングラー”になるのだったら、振らないとどうなるの?なんて質問はなし。忙しいからね。あっち行ってなさいね。

カラヤン以降、つまらない、おりこうな指揮者が増えてきておりますが、このフルトベングラーの情熱的な興奮指揮ぶりは第九にふさわしいと言えます。

とにかく、第4楽章の終わりころになりますと、もう指揮者が興奮し、オーケストラも興奮して無茶苦茶のスピード違反のうちに、ストーンと終わり、あらゆる煩悩が落ちてしまうような気がします。

第4楽章というのは突然のカミナリのような始まり方で始まるのですが、

途中でいきなりテノールのおっさんが歌い出し

O Freunde nicht diese Toene!
Sondern lasst uns angenehmere
Anstimmen, und freudenvolle
こらぁ、てめえら!そんなチンケな唄やめとかんかい!
もっと気持ちのええ、景気のええ歌あるやろがい!
なんせ今日は出入りに勝った日やさけえのー!

と始まります(ちょっと意訳と誤訳がはいっております)。

そのうちに酒がはいり、カラオケもはじまり、ドンドン盛り上がり、最後は

お前ら、もっと抱きあえ、キスせえ!
星の世界まで飛んでけー!
と興奮しまくって、
ウワーと盛り上がった頂点で、ストーンと終わるという興奮の曲なんです。

第一楽章の出だしを聞いていると、元旦の初日の出から始まるような気がしますけどね。
暗闇の中から徐々に太陽が昇ってくるような・・・・

残念ながら、1951年の録音ですので、音質はイマイチというか、イマニというか・・・・
それを補って余りあるコーフン度ということですね。


さて、ベートーベンの第九だけ聞いて終わるというのは片手落ちというもの。
ベンちゃんは9番目で終わっちゃったのですがね。

第十交響曲と言われるのがあるのですね。


ベートーベンが大好きだった、ブラームスが「なんとか第九のような立派な交響曲を作りたいものだ」と何年もかけて作った、ブラームスの交響曲第一番。

いきなりティンパニーで始まるという斬新な始まり方(ハイドンの太鼓連打というのもありますけどね)ですが、第4楽章の半ばに出てくるメロディーが第九の「歓喜の歌」に似ているので、第十交響曲と呼ばれております。

ブラームスの一番といえば、オイラはやっぱりバーンスタイン指揮ニューヨークフィルですね。
もう一枚はズビンメータのウィンフィル盤。
左がバーンスタイン。右がメータ盤です。
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これがバーンスタイン。まだ若かったね。おいらが中学生の頃の録音だからね。
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このバーンスタイン、あの「ウエストサイド物語」を作曲したバーンスタインさんと同一人物なのであります。
スタインというくらいだから、ユダヤ人ですね。最後はイスラエル交響楽団を立派な楽団に育て上げました。

とにかく高校生の頃は、アルバイトの金がはいるとレコードを買っていましたし、特徴のある指揮者、演奏家が多かったから、有名な曲だと大体出だしを聞くと誰の指揮かわかりましたね。

ま、年末にこの2曲をセットでゆっくりと聞くことができるというのは、退職者の特権というものですな。

ムフフフ  



この記事へのコメント

C爺
2013年12月31日 11:56
いや~さすが!お詳し~ですね「第10」があったのですね、
先日、地元福島の皆さんを元気づけるため中学生が「第九」をドイツ語で市民の皆さんと大合唱するドキュメント?放送がありました、歓喜の歌に至るまでの分かりやすい解説を聞いて見入ってしまいました。クラシック少し興味を持ちました。
今晩後藤龍CD聴いてみようかな、いやOscar Peterson、ギターのGeoge Bensonもいいな~
それでは良いお年を。
2013年12月31日 13:30
CGさんはオスカーピーターソンがお好きなようですね。以前にも書かれていたような・・・・風船屋はピアノだとバドパウエル、というよりは「クレオパトラの夢」が好きなんですけどね。
クラシック、是非お聞きください。もちろん、ジャズもいいし、「天城超え」も。音に国境?はありませんので。
ショスタコービッチの第5番、迫力ありますよー。まずは第4楽章、50年くらい前に「部長刑事」というドラマのテーマに使われておりましたけど・・・・