マイケルさん出る?

マイケルさん出る?といってもマイケルが選挙に出るわけではないのですね。
マイケル・サンデル

「白熱講義」で最近有名な、ハーバードの政治哲学の先生ですね。
講義の内容がNHKの教育テレビで放送もされたりしましたが・・・・

このプーチンの兄貴みたいな人が、マイケル サンデル教授
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正月休みに読もうと、何冊か買い置きしてあった本のうちの1冊に彼の本「それをお金で買いますか」What money can’t buy。副題「市場主義の限界」The moral limits of Markets という本があるのですが。

せっかくおいてあったのに、ついつい覗き見してしまい、あまりの面白さに「いかんいかん」と思いながら、読んでしまいました。
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全体的には、いま横行している市場原理主義に「本当にそれでいいのですか?」という疑問を投げかけているのですね。

GGもこのところ、アメリカの市場原理主義とナントカ平蔵さんのように、それに踊らされている日本のあり方に「これでいいのか」という素人の疑問を持っていたので、思わず、のめりこんで読んでしまったのです。お蔭で正月用にまた買わないといけないね。

サンデル教授が、我々の疑問に答えてくれているわけではないのですが、いろいろな事例をあげていて、行き着くところはこんなことになるのですよと指し示してくれているわけです。
後は自分たちで考えなさい。「本当にこれでいいんですか?」
学者というのはさすがだね、事例、分類、筋道を整理してくれております。

アメリカの事例が多いのですが、このままで行けば、遠からず日本にもその影響が及んでくると思われます。

たとえば、ディズニーランドとか、ユニバーサルスタジオで行列ができている。行列に割り込むことは悪いことだと誰もが理解しているので、みんなおとなしく並んでいるところに、どこかの成金が係員に1万円札を渡して一番先頭に割り込んだら、みなさんどうしますか。

GGはディズニーもユニバーサルも行ったことがないので、よくわからないのですが、なにか、そういう割り込める特別な券が別料金であるらしいですね。

お金を直接払って割り込むのは許されないのに、特別チケットということで、割り込み権が売買されているということに対して「あなたはどう思いますか」とサンデル教授は問題を提起しております。

たとえば、非常に生活に困っている人がいる。その人が納得すれば額に「ネスカフェ」でもなんでも刺青をして街中を歩くと年間1000ドルもらえる。需要と供給がマッチしているから、いいではないの、というのが市場原理主義者のかんがえ方ですね。
「本当にそれでいいのですか?」

もっと極端な話が、アメリカでは養子縁組が多いのですが、その養子を探すときに、できれば「いい子」が欲しい。いい子を探す市場をネットで構築して、その子を落札するという商売があるらしいのですが・・・・
いい子であれば、お金をいくら出しても育てたいという熱意が金額に表れているからいいではないかというのが、市場原理主義者の考え方ですね。
「本当にそれでいいのですか?」

というような事例が次から次へと出てきます。

最初の遊園地の割込み権などのようなものは、特に疑問にも思わず買っているひともいるのではないでしょうか。
それでは、裁判の傍聴券など、アルバイトの人が並んで、1枚1万円で売られた場合、貧乏なひとは、傍聴はできないということになりますね。
もっと極端になると、選挙権をどうせ棄権するのだからと、権利を売るひとが出てきた場合、需要と供給の関係でそういう市場が形成されたからいいんではないの?といいますか。

経済と道徳のはざまでどこに線を引きますか?という疑問を投げて、サンデル教授は答えを出してくれないのですね。
それは皆さんが考えることです。というわけです。
答えのないことを読むのは、イライラしてつらい面もありますが、今回は面白かったですね。

もう既に日本にはいってきているのかもしれませんが、アメリカでは余命いくばくもない人の生命保険を買う商売がはやっているらしいですよ。バイアティカルというらしいのですけどね。

生命保険にはいっていたひとが、あと半年の命と宣告されたとします。多額の医療費がかかるし、保険料を払い続けるのも苦しい、かといって解約するとバカみたいに損な条件での解約になる。

・・というときに、バイアティカル業者が、あなたの保険料を肩代わりしてはらいましょう、死亡保険料の50%で買い取りましょう、その代わりあなたが死んだときの保険は当社が受取人ですよ、というわけです。
予定通り、半年で死ねば、本人はその間手に入ったお金で楽に暮らせるし、保険会社は50%の利益は出るしでいいことづくめのようにみえますけどね。

もし、2年生き延びたら、バイアティカル業者は保険料を払い続けているわけですから、どんどん利益が減っていきます。
そこで、電話をしたり、生存確認文書をだしたり、プレッシャーをかけ始める業者もいるらしいですよ。世の中に自分の死を望んでいる会社がいるというのは嫌なものでしょうね。GGのようにひねくれた人間は「ふふふ、あと5年は生きてやるぜ」と喜ぶかもしれませんね。そのうち、ヒットマンに殺されたりして・・・

アメリカではインターネットで「今年死ぬかもしれない有名人」なんて賭けもあるらしいですよ。カストロなんて結構倍率低いらしいですね。

アメリカ人というのは、こういう人種ですからね、あまり言うこと聞いているとどんどん危ない領域にはいっていきますね。リーマンで懲りたかと思いましたが、全然懲りておりません。

市場というのは、物事、物品をスムーズに流通させるためには便利なものではありますが、道徳的に問題のある領域に入り込んできているのではないか。みんなで考えましょうとサンデルさんは言っております。

わざわざ買うほどの本でもありませんが、古本屋あるいは、図書館で見つけたら読んでみたらどうでしょうか。


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この記事へのコメント

C爺
2012年12月14日 11:54
マイケル・サンデルNHK何度か見ましたよ、
なかなかユニークな講義でした、日本の教育に取り入れている学校は・・・・?日本人はデイベートに慣れていませんからね、リベートは上手でも。
「それをお金で買いますか」読みたいですね、買いません、! 図書館で探しますよ。
2012年12月14日 20:10
風船屋はテレビはみておりません。おもしろかったでしょうね。残念。
本を買うのは道徳的障壁はないので「買ってくださいよ」とサンデルが言っておりますよ。