むすめふさほせ

“むすめふさほせ”ってご存知ですか。

もうすぐ年末・お正月となりますが、この季節になると思い出すのですよ。
子供の頃はまだ、テレビなんてなかったですからね、正月なんていうと、昼は凧あげだとか、コマ回し。夜はゲームとか、カルタとりですね。隣近所3,4軒の子供などが集まって、遊ぶわけですけどね。百人一首などもやりましたね。といっても、大会でやっているような源平式ではなくて、無造作に散らばった取り札を皆で囲んでとるやつですけどね。

勝ちたいものだから、必勝法など勉強するのですね。そこで第一歩として出てくるのが
“むすめふさほせ”。

百枚あっても、上の句が”む“ではじまるものは1枚しかないわけですよ。”む!“と聞いたら”きりたちのぼるあきのゆうぐれ““。”す!“と聞いたら”ゆめのかよいじひとめよくらむ“をとるわけですな。そんな一文字で下の句がきまるのがむ、す、め、ふ、さ、ほ、せの6首。
次に二文字聞けば決まるのは、たとへば“い”だと2枚の可能性ありますが、“いに”とくると「いにしえの」しかなく、”いま”とくると「いま来むと」だけとかね。
小学生ですから、意味はわからないけど、結構憶えていましたね。
わからないなりに、「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の・・」のようにの・・の・・のと続くリズムのよさが好きになったりとか、得意の一枚がそれぞれにありましたのですね。

結局、むすめふさほせのように誰でもマークしているやつは、競争が激しくて、地味に覚えているのがとりやすい、という人生勉強みたいなことも子供ながらに悟るわけですね。「人の行く 裏に道あり 花の山 」というわけですね。

持統天皇の作とされているのが、「春すぎて、夏きにけらし白妙の、ころも干すてふ 天の香具山」というのもなじみのある歌ですね。
高校にはいって古文をならうと、元歌が万葉集にあって、「春過ぎて、夏きたるらし白妙の、ころも干したり 天の香具山」というのを習いましてね。どうも藤原定家のおっちゃんが百人一首に選ぶときに、流行のスマートな表現に変えたらしいのですね。
「夏きたるらし」(どうやら夏がきたようだ:自分の目でみている)というのを、「夏きにけらし」(夏がきたらしいね:女官などの話で)という間接表現に。「ころも干したり」(衣を干しているよ)というのを、「ころもほすてふ」(ころもを干しているといっているよ)とこの頃から、直接表現をきらう風潮が出てきたらしいのですな。それからずっと、見たこともないのをさも見たように書く、行ったことのないところを歌いこむなどの形式を追い求める歌になっていったらしいのです。
それを明治になって正岡子規などは嫌って、見たままを歌えと言ったわけですな。

今の子供は百人一首カルタなんて遊んでいるのかなぁ。ゲームをかちゃかちゃやっているよりは、面白いとおもうのだけどね。(ゲームも面白いけどね、ま、バランスですな)


例によって突然ですが・・・・
向こうに見えますのは「佐渡島ロングライド」の最初の難関「Z坂」でございます。
手前に見えますのが、風船屋GGの愛車LOOK。
(実際にはゴール手前の坂の方がきつかったっす。)
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